追加人的リソースの確保の工夫

設備故障、作業者の急病、特急対応などで、計画通りに生産を進められないことがあります。

このようなときには、リソースを一時的に追加して対処します。例えば予備機の使用、他部門からの支援、時間外作業などを行います。

計画外の事態にそのようなリソースを割り当てるためには、普段から100%の力で生産させていてはいけません。少し余裕を持たせた生産計画とし、不測の事態に対処できるようにします。

機械の場合は稼働させず、そのまま置いておけば問題ありません。一方で、作業者に「何もしない時間」を与えるのは、生産管理的には問題ないのですが、労務管理的にはよいことではありません。

機械は止まっていてもただそこにあるだけですが、作業者の場合は「ヒマに見られると評価が下がるのでは?」「少しでも機械を動かした方が会社のためになるのでは?」などと考えてしまいます。あるいは、「慣れない作業を振られないように、仕事をしているように見せる」ようにしているかもしれません。

これを回避するため、生産能力に余裕があるときは、あえて作業者に生産とは直接関係ない仕事を指定するようにしましょう。

例えば、次のような仕事を指定することができます。

  • 消耗品の補充、発注
  • 設備メンテナンス
  • 過去トラブルの振り返り
  • 教科書の読み直し
  • 作業要領の共有

これは予め作業計画に組み込んでおきます。目の前に生産できる部品があるが、あえて生産しないときもある、という意識を作業者に持たせるようにします。

これによって、追加リソースが必要なときに、そのリソースがどこにあるのかが分かりやすくなり、より柔軟な作業統制ができるようになります。

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