他部門からの生産管理部門立候補
生産管理部門には2人を配置しました。50代の叩き上げと、40代の叩き上げです。彼らは製造課内の3つ以上の班を経験していました(班は全部で5つ)。また、パソコンスキルもあり、品質管理での一般的な分析手法を使いこなせるので適任と考え配置させました。
しかしながら、配置後2か月たっても目立った成果が得られません。生産負荷を平準化させるのが目的だとは分かっているようなのですが、短納期の引合いに過剰に反応してしまっています。引合いがあると、いまある生産スケジュールを各班と長時間の調整の上組み直し、残業計画も立て、顧客希望納期に対応できる、と営業部門に回答するのですが、その後、顧客からの注文が予定どおり来なかったり、そもそも注文自体なかったりすることも多く、調整時間がムダになっています。かといって、受注が確定したものだけのスケジューリングでは、営業部門から「製造部門の生産予定がわからないと顧客に納期を回答できない(?)ので、確定前にスケジュールを決めてほしい」とのクレームもあり、仕事のやり方に苦慮しています。
そんな営業部門の依頼は無視して、まずは標準納期で回答すればよい、ということを理解させるため、公式テキストを使って教育を進めようとしているのですが、別部門の若手から「そもそもその2人じゃ力不足ですよ。」とのコメントをもらいました。
いわく、「2か月もあって、成果が上がっていなくて、それでも仕事のやり方を変えようとしていない。新しく部門を立ち上げるのに、そんな受け身の姿勢では1年経ってもこのままですよ。」とのことでした。もっともです。加えて、「自分がやればもっとうまくできるので、自分がやります。」とも言ってくれました。
とはいえ、別部門の人員なので、そのまま製造課で使うわけにはいきません。彼は40代のほうとは仲がいいので、彼にオブザーバー的にコメントしてくれればいいと伝えたのですが、「自分の仕事の案件でも生産管理に関わるところは多い。その部分だけでも生産管理に携われないか。」とのことです。また、「5年、10年先を考えたときに、生産管理は必須の機能です。ここで頓挫しては将来苦労します。」とまで言ってくれました。
生産管理の体制を作るにあたり、確かに製造課だけでは難しく、他部門、特に上流部門の仕事を理解している人が必要になります。彼は生産技術・工程設計部門にいるので、その点からも適任です。
2024年からはより生産管理部門を強化していくので、彼の協力も得つつ、失望させないように取り組んでいくようにします。