生産管理と他部門との調整
「調整」という言葉、製造業では情報共有、すり合わせ、根回しなどの意味で使われます。
生産管理部門は営業、購買部門との窓口になることが多いかと思います。それらとの調整を行う際の考慮事項をまとめました。
相手の仕事を理解する
生産管理部門に入ってくる調整は、生産管理を通さないとスムーズに流れない案件です。短納期や設備競合、利益過少案件などです。
早く言ってくれれば対処しやすいのに!と思うことも多いでしょう。製造のことを何もわかっていないとも。
ですが、同じように私たちも営業の都合や購買の都合はよく分かっていません。分かっていないからこその調整です。
そんな案件はできない、という答えはすこし先延ばしにして、まずは依頼元の意見をおとなしく聞いてみましょう!
少しずつ調整を進める
調整案件はすべての部門がうまくいくということはあまりありません。どこかの部門は割を食ってしまいます。
このようなとき、「あなたの部門の負担は増えるけれども、全体では効率化しているから協力してください」と言っても通りません。各部門は各部門のメリットが大事であり、全体などどうでもよいのです。
ある調整によって負担が増える部門であっても、何かしらのメリットが得られるようにしてください。そのメリットを、タイミングを見て小出しに伝えることで、負担が大きい部門での心理的な抵抗感を和らげることができます。
成果は製造部門に譲る
苦労していろいろな調整をしても、最終的に製品を作ってくれるのは製造部門です。
製造部門との信頼関係を維持しておくと、人員状況や設備状況などの現場の情報を得やすくなり、以後の調整に役立ちます。
生産管理部門は大きな役割を持っていますが、あくまで裏方です。ですので、「私の調整のおかげで生産量が伸びた」などとは思わないようにしましょう。
まとめ
生産管理部門が行う調整時の考慮事項を述べました。自部門のメリットを得つつ、他部門のメリットを伝えて調整を進めていきましょう。