生産管理部門立ち上げ
2023年は、生産管理部門を新設する機会がありました。統合・分離ではなく、まったくの新設です。しかも、スタートアップの会社ではなく、社歴65年の会社です。
人員は2人。部門長(50代現場叩き上げ)と主任(40代現場叩き上げ)です。
加工外注の会社であり、受注生産が基本です。いままでの現場での経験から、品質管理手法はかなり活用でき、納期管理も最早納期順でのスケジューリングが基本となっており、また、製造部門からの納期回答を顧客に伝えてから受注しているので、目立った品質・納期トラブルや顧客クレームはありません。
一方で、人員・設備は機能別に配置しており、工程をまたいでの支援はほとんどありません。コストについても、工程設計時の費用見積りの3倍を売価とする、のが基本なので、少々コストが高くても十分な利益が出ています。ほとんどの設備は30年以上使っている汎用機で、担当の熟練作業者が動かしています。
そのような中でコロナ禍が終わり、受注も増えてきました。これまでの体制では運用に無理が生じてきたため、短納期対応(時間効率改善)、生産平準化、他工程支援の拡大を当面の課題として生産管理部門を立ち上げました。
生産管理部門を立ち上げたものの、そもそも生産管理とは何か、が共有されていません。
製造課からは「明日の加工予定はどうする?」、営業部門からは「納期回答いつになる?」、技術部門からは「新製品テストいつ入れられる?」などのスケジュール関係の依頼・質問が来ます。反対に、品質、コストに関する質問はほとんど来ません。
生産管理のうち、スケジューリングは一部でしかないのですが、生産管理部門員も、生産管理=スケジューリングとだんだん思うようになってきました。
そこで、生産管理の基本を改めて教育することにしました。3日間の生産管理外部講習に参加させ、生産管理の広さを理解させるとともに、ビジネスキャリア検定-生産管理(3級)のテキストを使って知識の定着を図っています。
ビジネスキャリア検定の試験は2024年2月を予定しています。合格し、一般的な生産管理ができるようになるよう、引続き指導していきます。