生産管理部門での新人教育のコツ

今回は、株式会社北の達人コーポレーションの代表取締役木下勝寿氏の「チームX」から、新人教育に大事なことを引用して紹介します。

基本を学ぶことが一番効率的

何事も成果を上げるには「応用」ではなく「基本」を固めることが最も手っ取り早い

チームX p.52

新人は覚えることがたくさんあります。具体的な仕事のやり方を教えてもらっても、そこで使われる用語の意味がそもそも分かっていない、ということもよくあります。まずは基本を身に付けさせ、共通の言葉で話せるようにしていきましょう。 

基本を身につけるためには、次のような資格試験テキストがおすすめです。テキストで学んだことをテストする機会もありますので、自分の理解度も確認できます。

  • ビジネスキャリア検定 生産管理(BASIC級、3級オペレーション、3級プランニング)
  • 生産マイスター(3級、2級)日本能率協会JMAM
  • 中小企業診断士 (運営管理)

先輩の言うことではなく顧客と現場の言うことに対応する

KPIがない状況では、上司や指導役の先輩から「OK」と言われる広告を作ることが目的となってしまう。

チームX p.61

実際の生産管理の仕事は、基本として学んだ内容とは異なる部分がたくさんあります。そのためOJTが重要となるのですが、先輩のやり方が生産管理上適切なやり方かどうかは疑ってかかる必要があります。

ある程度の仕事の概略を把握したら、そのあとは顧客の要求を満たせるよう納期遵守のためのやり方を工夫したり、現場の声を聞いて工数低減を進めたりさせるようにしましょう。

また、自分が指導役の場合は、「目標を達成するための方法は、自分のやり方よりも良いものがどこかにある」という認識を常に持っておきましょう。

問題集を解説する

商品の理解差の原因は、レベル感の問題ではなく、情報源の違いなのだ。

チームX p.163

基本を覚え、実務のやり方を覚えさせたあとは、それを腹落ちさせるように教育します。

基本と実務をつなげるために、基本習得で使ったテキストを、実務の例を挙げて解説させると効果的です。

新人教育の卒業試験として口頭試問を行うのもよい方法です。

まとめ

生産管理部門での新人教育のやり方について、「チームX」の内容を紹介しつつ説明しました。

まず基本、その後実務、そして統合、の順に教育するのが効果的です。

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