よく知っている内容の講習を受ける理由
講習会が好きで、展示会などの記念講演は必ず聴講するようにしています。子供の頃は授業が大嫌いだったのに今は積極的に受けています。そうなった理由を考えてみました。
予習・授業
子供の頃は、いつも「予習だけでいい。」と思っていました。教科書を読み込んでおけば、授業を聞かなくてもテストで満点を取れました。
(ただし、内申点に影響するのが嫌だったので、授業のメモはきちんと書いた状態で、ノート提出をしていました。)
授業は、タイムパフォーマンスも、コストパフォーマンスも高くありません。教科書を読む以上に速くは話せませんし、一番遅い人に合わせた進度で進みます。
講習を受けるタイプ
授業・講習を受ける人には、次のタイプがいます。
- テキストを読めない。
- 覚える気がない。
- 使いたい。教えたい。
仕事の重点がエンジニアリングからマネジメントに移っていくにつれ、テキストやマニュアルを読めない人がかなりいることに気づきました。感覚的に、中卒、高卒で採用した人だと5割はマニュアルを読めません。そんな人たちは、マニュアルを読む代わりに、先輩のやり方を見て学んでいます。このOJTはある意味で講習の一形態です。
また、その知識に必要性を感じていないものの、それを覚えるように言われ、受講する人もいます。そんな覚える気がない人に対しては、とりあえず座っておけば受講証明がもらえる講習が魅力的に映るかもしれません。
最後に、テキストは読め、内容は理解できているが、その内容を使ったり、教えたりするために、知っている内容でもあえて受講する人です。この層は少数派と思われますが、講習の成果も生かしてくれます。
知っている内容の講習を受ける
社会人になってからの私の講習受講の動機は、上記3番目の「使いたい。教えたい。」です。テキストに加えて講習も受けることで、次のメリットを受けています。
- 基本が分かる。重点が分かる。
- 講習の対象だけでなく、その周辺の理解も深まる。
- 自分の理解に自信を持てる。
特に、メンバーに教える場合、基本が何かを知っておくと、教える相手の理解が安定します。また、教え過ぎ、教え忘れを防げますので、メンバー間の仕事の考え方が揃ってくるというメリットもあります。
また、講習はテキストよりもゆっくりと進むので、自分もゆっくりと考えられます。講習テーマからふと思いついたことをメモしたりすると、講習の内容とそれ以外の内容が結びつき、新たなアイデアが生まれます。
最後に、自分の知識の答え合わせができます。有名な講師と同じ考え方で仕事していると感じると自分に自信を持てます。また、テキストを読んでの思い込みや、基本とは違った慣習で仕事をしていると気づけるのもメリットです。
まとめ
対面型の講習は、テキストでの学習と比べると時間効率、費用効率が落ちます。しかしながら、ゆっくりしか進まないという講習ならではのメリットもあります。
特に、教える立場からの観点では、基本を確実に理解でき、また、教える内容を整理できます。さらに、その対象の周辺知識とも結びつけられるというメリットがあります。
講習は、学ぶ効率は落ちますが、使う効率、教える効率は上がります。あえて、よく知っている対象についての講習を受けてみてください。学校とは違う面白さを感じられると思います。